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【MEZCAL】の世界へようこそ!

まだまだ知られていないメキシコ産の蒸留酒

1521年スペイン人「エルナン・コルテス」が
アステカ帝国を征服し・・・
すでにこの時代、メキシコでは【MEZCAL】
(メスカル)という名の蒸留酒を造っていた・・・
2013年にCRM(Consejo Regulador del Mezcal)
メスカル規制委員会が発足され、
近年「本国メキシコ」や「アメリカ」での
ブームを皮切りに今後世界的な人気が予想される
メキシコ産の蒸留酒のお話しです。

どんなお酒なのか?

Agave
メスカルはAGAVE(アガベ)を原料に造られる
メキシコ産の蒸留酒。
アガヴェとはリュウゼツランであり
リュウゼツラン亜科に220種類も存在します。
現在その中の52品種が原料として使用され、
葉を切り落とした球茎部分(ピニャ)を
「Tatemados」(地面と岩で作った地下オーブン)で
約1週間蒸し焼きにします。
その後「Taona」(馬や牛に引かせる大きな石臼)で
すり潰し搾汁したものを木製の発酵桶にて
自然酵母のみで時間をかけて発酵させます。

どのように造られる?

そして昔ながらの小さな単式蒸留器を使い、
直火で蒸留され造られています。
2回以上蒸留することが定められていて、
36%以上55%未満とアルコール度数は高めです。
シャンパンやコニャックなどと同様に原産地呼称が
認められているお酒で、産地は現時点でメキシコの
9つの州に限られます。
ドゥランゴ州・グアナファト州・ゲレロ州
オアハカ州・ミチョアカン州・プエブラ州
サン・ルイス・ポトシ州・タマウリパス州
サカテカス州
Karwinskii

そんなメスカルという酒

Mezcal Sentir
500年以上前からメキシコで親しまれ、
そのその製造製法をほとんど変えずに
現在まで残っています。
メスカルとテキーラは何が違うの?
という質問を受けることがよくあります。
メスカルは「テキーラの母」と呼ばれ
およそ200年前ぐらいまではテキーラは
メスカルだったといわれています。
植民地時代からの歴史的な影響を受け
進化していったのがテキーラ。
地域コミュニティーで伝統的な造り方を
守り続けてきたのがメスカル。
似ているところもあるのです。

味わいの特徴

メスカルは、異なる9つの州で生産されており
産地や使用する原料のアガヴェの違い、
気候や製造方法、蒸留器の違いなどで
味わいが大きく異なるのも特徴です。
ワインがブドウ品種の違いや産地、
その年の葡萄の出来による違いがあるのと同じで
いろいろな要素で味の違いが生まれます。
ブランドや銘柄によって個性や味わいが
ハッキリとしています。
スモーキーであったり、ミネラル感やスパイス感
甘味や旨味や辛味、フルーティーであったり
ベジーであったりするのも魅力のひとつです。
そして生産規模がとても小さく、電気通っていない
ような場所の「パレンケ」と呼ばれる
農家で造られています。
このような生産背景で造られているので
全てのメスカルは手間のかかる
手造りのクラフトといえるでしょう。
全く同じバッチは造られることがないのも
大きな魅力ではないでしょうか。
味わいの違い

魅力的なメスカルを♪

Real Matlatl
2019年現在、アガヴェの栽培・半栽培も少しづつ
行われているのですがまだまだ自生している野生種の
アガヴェが原料として使われています。
その多くが成熟するのに10年~30年かかる
大変に希少なモノ・・・
人工酵母や発酵促進剤、添加物など一切を使用しない
500年以上続く伝統的技法によって生み出され
加水もされずそのままをボトリングする
本物のナチュラルなお酒が【MEZCAL】なのです。
昨年「MEZCALERO」の資格を取得いたしました。
当店は、国内ではまだまだ情報の少ないこのお酒を
皆様に知って頂き楽しんで頂けるBarとして
いろいろと発信してまいります。